*

自分にあったマウスピースの選び方(トランペット)

公開日: : 最終更新日:2014/01/13 トランペットコラム, 奏法等の情報

tuba doxieトランペットをやっていると必ず悩むポイント、マウスピース。

マウスピースで頭を悩ませなかった人というのは、もしかしたらいないのではないでしょうか。恐るべし。

例えば

  • あいつよりうまくならないのは、マウスピースが合ってないからじゃないかな
  • ハイノートを出すには、あれくらい浅いマウスピースが必要なのかな
  • 高いマウスピースを使うと、色々解決するだろうか…

などなど、非常に分かりづらい領域なだけに、たくさんの悩みが生まれるのが、このマウスピースです。

変えることによって、最も変化がわかりやすい所なので、常にトランペット奏者にとっては気になる存在です。

また、手ごろな値段なこともあって、とっかえひっかえしやすいんですよね。

ジャルディネリの安いものなら6,000円程度、YAMAHAで8,000~10,000円、分離型のボブリーブスで15,000円くらい。

そこで、今回は「どうやったら自分にあったマウスピースを見つけられるか」についてです。

また、内容としてはマウスピースメーカーの人や、超ベテランでノウハウがある方ではなく、もっとライトむけに書いてみました。

一般論はあまり気にしすぎないほうがいい

ネット上で特に多いのですが、マウスピースを部分部分ごとに分けて考えて、「ここが細いとこうなる」といったような説明があります。

具体的には「リムが大きいと大音量が楽になるけれど、その分疲れやすい。小さいとハイノートが出しやすいけれどコントロールが難しいので、初心者のうちは避けた方がいい」などなど。

これは、工学的にはそういう面があることは事実なのではないかと思います(畑違いなので断定できません)

ただ、そこまで細かいところは一般には判断がつかない

とは言え、それを理解したうえでマウスピースを選べるかというと、これはかなり難しいですよね(^-^;

リム径やカップなどの分かりやすい部分であれ、マウスピースをそうやってスペックで決めていくということは、

そもそも大前提として

自分の体、主に唇の厚さや大きさ、歯並びなどをきちんと把握

していないと、確度の高い判断は難しいはずです。

そこをしっかりさせた上で、「自分の唇はこうだから、この径がいいな、抵抗感はこれくらい欲しいからシャンクはこうしようかな」という流れならいいのですが、現実それは相当のノウハウを持っていないと厳しいと思います。

なので、あまり細かいところを気にしないほうがいいと、私は思います。

では、どうやって決めたらいいのか

まず、最初から「自分の全てが解消するマウスピースを今日買おう!」と思わず「この部分を改善できるマウスピースを探そう!」くらいの気持ちで楽器屋さんに行ってみて下さい。

そして「ここは犠牲にしてもいいからここを伸ばそう」ではなく「今までの何かを犠牲せずに、この部分を改善できるマウスピースを探そう」と考えるほうがいいです。「ハイノートはちょっと出るようになったけど、音がバリバリ…」ではあまり意味がありません。

マウスピースが自分に合っていれば合っているほど、ハイノートも音色もコントロールも良くなっていきます。どこかを犠牲にする、という考え方はやめた方がいいですよ(^-^)

そして、

  • 試奏室をきちんと確保してもらう。また、楽器屋さんに希望を伝えて先にある程度当たりをつけてもらっておくのも手です
  • 楽器は自分の楽器を持っていく
  • 練習後のバテバテの状態でいく(重要!
  • 最低5本程度は吹く、それぞれのサイズやメーカーはあえて自分では分からないようにする
  • 音域とコントロール性で悩んだら、コントロール性を重視する
  • 楽譜を持って行って、自分の苦手なパッセージで試奏する
  • 周りの人に聞かれると恥ずかしい…などと思わない。みんな、うまくなるために来てるのだから。

といったことが重要です。

特に、バテバテの状況で、苦手なパッセージを吹きまくる、これが重要です。

ばてている時に音が出るMPは自分に合っている証拠

ばてている時にも、それなりに音が出る、コントロールができるマウスピース、これは自分に合っていると思っていいです。

ただ、カップを深くすればそういう傾向は出るので、正確に言えば

「ばてている時に音が出るマウスピースの中で、最もその他の性能がいいもの(高音でタンギングがしやすいなど)」

です。

特に、タンギングがきちんとできるかが重要です。

なので、いったんどこかで練習してバテバテになってその上で楽器屋さんに行って試奏するのが一番いいです。

ちなみに私の場合

私は、スタジオで吹いた後その足で楽器店に行き、アーバンをひたすら吹いていました。

そして、その中で最も力を抜いて繰り返し吹けた物を選びました。

最初に考えていた物より二回りくらいリム系は大きく、スロートは少し細めでした。

その後、またマウスピースが気になってきたので、同じことをしました。

結果的には、新しく出たスロートの少し違う物に落ち着きました。

それで「あー、リムサイズは少なくともこれがいいんだな(YAMAHAの18サイズです、大きいねといつも言われます)

その後は自分でスロートを削ったりしながら調整しました。

終わりに

そういった形で、とにかく体で感じてみることをお勧めします。

みなさんが、よりみなさんにあったマウスピースを見つけられることを祈っております(^-^)

ちなみに、本当に悩んだらYAMAHAがお勧めです。

▼トランペットのマウスピース|金管用マウスピース|ヤマハ株式会社

総じて外国メーカーは日本人の口に合っていない確率が高めです。

型番が独特な物もありますし…というかBachですが…なんで3Cと1/2Cであんなにカップ形状が違うの…絶対混乱する(-_-;

関連リンク

関連記事

no image

ボビー=シュー氏の教え 前編

作成日:2003年1月15日作成者:管理人 Bobby Shew 氏を知らない方はあまりいない

記事を読む

no image

トランペットのケースを選ぶ時のポイントとは?

トランペットにとってケースはとても大事な役割を果たします。 ですので、ケースの種類や選び方の前

記事を読む

no image

合言葉は「ダブルハイCを楽々出そう」。タングマジック第四弾楽譜が7月頭から発売開始

ブレスから、そもそもは体作りからトランペットの吹き方を見直そうという「タングマジック」 その教則本

記事を読む

no image

管楽器奏法の知識byEric&原氏[元記事]

Acorns Jazz Orchestraから、管楽器奏法の知識と題して、基礎(講師:原 朋直 )、

記事を読む

no image

管楽器ってどんなふうに出来るのか

作成日:2002年9月13日 作成者:管理人 海外で面白いサイトがありました。実際の楽器工場

記事を読む

講師と生徒を結びつけるレッスンマッチングサービス「KMC」

何かを覚えるという時に、一番大事な時期というのは、始めた時、一番最初じゃないかと思います。

記事を読む

no image

トランペット関係お役立ちソフト集 in Macintosh

作成日:2002.06.28最終更新日 : 2003.04.03作成者:管理人 ■iTunes3.

記事を読む

no image

トランペット・管楽器の無料楽譜リンク集

1)前置き Koala's Music Libraryというサイトがあります。 ここでは、ホルン

記事を読む

no image

トランペットに見る日本人と西洋人の違い

作成日:2002.02.15作成者:管理人 これは、もしかしたら自分だけかもしれないけれども、黒人

記事を読む

no image

偉大なる演奏家:モーリスアンドレ

作成日:2002年6月16日 作成者:管理人 翻訳元 : O-J'sTrumpetPage

記事を読む

  • ラッパ・その他用品のメーカーのWebサイトを"約60サイト集めてみました。セレクトボックスから選択すると該当ページにジャンプします。

    それでも見つからない方はこちらへ…
    ITG Links:Trumpet and Mouthpiece Makers

PAGE TOP ↑