Sonyがお届け音楽配信
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音楽配信
元記事:ソニー、米で音楽ダウンロードサービス「Connect」を開始–iTunesに挑戦状 – CNET Japan
Sonyがオンライン音楽配信に本腰を入れ始めたとのことです。Sonyがとりあえず日本国外ではじめるこの、”Sony Connect”というサービスは、以前にそのサービスが発表されたときには”‘iPod Killer’
“と評されるもので、Apple社のITunesMusicStoreに対抗するものであることは言うまでもありません(^_^;
しかし、Philipsと組んで1981年にCDを作り出しておきながら、現在はCDの規格に反するCCCDを流通させているSonyが、何事もなかったかのようにオンライン配信事業をするということについて、Avexとかは何か文句をつけなかったんでしょうか…。海外と国内は権利関係など違うので、日本でやらなければいいんでしょうか。そうすると、やはりSonyも日本ではAppleと同様にサービスは展開しないんでしょうかね…(T_T
それはともかく、Sonyのこのサービスですが果たして成功するのでしょうか。ひとまずCNETの記事を読みながら考えていきたいと思います(´-`)
(※以下特に注無き引用はCNET JAPAN該当記事からのもの)
ソニーは膨大な資源を持ち、またiPodとの競合が考えられる数多くの音楽関連機器を有するライバルであることから、同社による市場参入はデジタル音楽販売市場の勢力図を変えてしまう可能性がある。
ソニーはたくさんの楽曲権利やらアーティストを抱えています。それは確かに資源なのですが、ソニーのように巨大化してしまうと、むしろそれが枷となって身動きが取れなくなっているのでは。
ブロードバンド事業を推進する部署もあれば、既存の流通を維持したい部署もあり、それにともなって流通部署それ自体も無関係ではなくなるでしょうし、またゲーム部門、2004年3月期の連結決算営業利益46%減の家電部門といった最近低調な部門も、この流れの中で自分の部門に利益を持ってこれないかと絡んでくると思います。
→Sony Japan|会社情報
→デーリー東北新聞:ソニー、営業利益46%減 デジタル家電で明暗
→ソニー、2003年度決算を発表。売上高は微増
そして、同社による市場参入はデジタル音楽販売市場の勢力図を変えてしまう可能性がある、とCNETは述べていますが、これは可能性があるというだけで、高いか低いかといえば低いのではないかな、と。
抱えている楽曲が多いことが、それだけでクリティカルな要因になるかと言えばそういうわけではないと思います。なによりAppleはレーベルなんて一つも持っていないし、影で音楽配信で利益をあげようとしているMicrosoftもレーベルとは無縁です。
しかし同社が、ほかのどのサービスとも互換性のない新たなコピー防止技術フォーマットを利用して楽曲を販売するため、消費者にとってこの市場が複雑なものとなってしまうことも考えられる。
SONYを中心としたコンテンツ企業が、コピー技術防止にこだわるのはもちろん、既存の流通を守るためというのもありますが、Sonyという会社としては「ハード(家電製品)を売りたい」という狙いもあるようです。AppleがiPodで大きな利益を上げているように。CNETでも
Sony Connectサービスは、ソニーの新世代大容量MDプレーヤのリリースとも密接に関連している。このデバイスの最新バージョンはまだ発売になっていないが、アナリストの話では、全体としてみるとMD製品はAppleのiPodのような市場の反響を得ていないという。
ぼかしてありますが、要するにVAIOなどとの連携をウリにした新しいNETMDが全く話題にあがっていないとのことです、発売は日本では6月だったと思いますが、確かに少なくとも私の周りでは誰もそんな話をしていない、というか誰も知らないっぽいです。
MD自体が国内でしかほとんど普及していないので、日本で認知が無いということは、世界的に認知が無いということと同義だと思います。iPodに既存のMDの発展系で挑もうというのは、現在のHD系の急速な大容量化と低価格化を考えると、中々難しいのかも。
→デジタルARENA / ソニー、大容量MD規格「Hi-MD」を発表
→ソニー、1GB記録が可能なMD新規格「Hi-MD」
Sonyが音楽以上に、自社の家電を売りたいというのは、Sonyがケンウッド、パイオニア、シャープなどと組んで2月1日に事業会社化し、設立した「エニーミュージック」という事業の詳細を見ると良く分かります。
→ネットワーク音楽配信の「エニーミュージック」が5月20日よりサービス開始
これは、該当記事から引用すると 「エニーミュージック」は、インターネットにブロードバンド接続した対応オーディオ機器に、直接音楽を配信したり、関連サービスを提供するためのネットワークサービス/共通プラットフォーム
とのことで、具体的にはミニコンポとか家庭のオーディオ機器に直接インターネットを通じて音楽をダウンロード販売するよ、というものです。
ではこれは今皆さんが使ってるオーディオ機器でできるかと言えば、やはり出来ず
「エニーミュージック」の仕様に沿ったハードウェアを各社が販売。仕様に基づいて製品化することで、異なるメーカーの機器でも、各ハードウェアのGUIや操作体系が統一され、メーカーの差を意識することなく、インターネット経由で楽曲の検索や試聴、購入が行なえる。
「エニーミュージック」の音楽配信システムは、株式会社レーベルゲートの「Mora」を利用。Moraとシステム連携し、5月20日のサービス開始当初は国内主要レーベルの約38,000曲が配信可能となる。月額利用料は315円で、サービスの利用には必ず利用登録が必要となる。初期登録費用は315円。
ということで、地上はデジタル放送のごとく新たに専用のコンポなりをかわねばならぬということです。ちなみにもちろん月額315円でダウンロードし放題ではなく、”シングルが158円から、アルバムは1,050円から
“です。
ちなみにこれは最低価格で、この値段で買えるのは懐メロの中の懐メロなどだけの模様。最近のはこの倍したりするそうです。
ちなみにエニーミュージック対応Sony製コンポは最低9万円からの予定とのこと。
では続いて…
Jupiter Researchのアナリスト、Michael Gartenbergは「勢力範囲やブランド全体の持つ力を考えると、(ソニーには)他社とは異なる見方が必要だ。しかし、皆がオンラインで音楽を購入するようになった原動力はハードウェアであり、ソニーには、ミニディスクを越えた、AppleのiPodに対抗できる回答が必要になる」と語った。
またさらっと、MDはもう駄目だと言われている気がすることはともかく、音楽を聴くためのハードウェアはとても重要です。音楽をダウンロードさせる事自体は、言ってみればまだ道中半ば。それを出来るだけシームレスに聞ける機器が必要です。ハードとソフトの重要度はほぼ半々だと思います…私事ですが、iPod使い始めて、ほぼ全ての音楽を持ち運べるということがいかに楽で楽しいかということが分かりました次第です。一度体験するとやめられない。
#買ったけど全然聞く機会が無かった曲を、聞くための敷居が低いので、電車の中で何となく
#聴く気になったり。友人宅に行ったら、コンポの入力端子とiPodのイヤホン端子繋げれば、
#それだけでiPodの曲をコンポで鳴らせるし。例えばですが。
ソニー、Apple、RealNetworks、そしてMicrosoftと提携する多数の企業は、どこも同じような価格設定の楽曲を異なるフォーマットで販売しており、また再生用のプレイヤーもさまざまなものが販売されているが、いずれも限られた数のフォーマットしかサポートしていない。
携帯電話キャリア各社が、同じメーカーでもvodafone用とDocomo用とAU用と分けているようなものですね。このフォーマットの衰退が一つの世間の流れの指標にもなります。
ちなみにApple社とRealNetworks社はAAC形式(ただしDRMが違うので互換性は無い)、Microsoftは認証つきWMA、SonyはメモリースティックやMDでお馴染みのATRAC3です。
互換性をだすとすると、現状ではmp3しかないですね。なんにせよ、標準規格を握るというのは相当のアドバンテージなので、これはしばらくは仕方ないかと。売る側の論理だとは言われますが、元々市場なんていろんな論理が絡んで動いているわけで、そんなこと言われても。
→藤本健のDigital Audio Laboratory「ATRAC3の音質」について
そして、日本のCNETの記事では編集されてなくなっている部分ですが、米国CnetによるとSonyはこのサービスをするにあたって、AiwaブランドでハードディスクプレイヤーGiga Pavitを5月末ころから販売し、推進していくそうです。
→Sony plays in iTunes territory | CNET News.com
→Aiwa(JAPAN) : Giga pavit HDD PLAYER
しかし、1.5GBで3万5000円って…iPodは同じ値段で10倍の15GBありますよ(^_^;
名刺サイズがウリのようですが、今薄さはそれほどバリューが無いのでは。そして使用ではmp3しか扱えないことになっているのですが、これはどうするのだろう。iPodに限らず、Creative等から色々なHDプレイヤーは既にたくさん出ているので、これで挑もうというのはちょっと無謀では。このあたりは、ITmedia該当記事ITmediaニュース:ソニー、iTunes対抗の音楽ストア始動??次は“iPodキラー”では、
また別の同社幹部は、同社独自のHDD内蔵音楽プレーヤーの投入計画について否定はしなかった。一部の観測筋はこのデバイスを「iPodキラー」と呼んでいる。
ソニーのディスクベースのウォークマンの価格は60ドル程度からと、250ドル程度からのiPodシリーズよりも断然安い。
とあるので、きっと20GB前後のプレイヤーを出すのだと思います。そして後半の文章ですが、
流石に60ドルでiPod相当のプレイヤーが出るわけが無いので、
これは恐らく、ダウンロードした曲をwaveなりaiffにしてCDRに焼けば、60ドルくらいで売ってるソニー製の普通のCDウォークマンで聞けるよ、
という意味なんでしょうね。何とも意味の分からない文章です。6000円でマイクロドライブ15GBが買えたらえらいことに…USBメモリだって60ドルじゃ256MB買うのも厳しいですよ…(‘A`)
→ClipDrive RUF-C256M/U2 販売情報
[2004/05/08追記]
たりーず・ふぁいるさんの記事によりますと、「ATRAC3plusという方式のままCDに焼いて再生する」という趣旨のCDプレーヤーが日本でも売られています
とのことで、確かにこちらのことをSONYは考えていそうですね。一端aiff等に変換するというのは処理的にも煩雑になりますし。たりーず・かふぇさんの記事には他にも有益なことがたくさん書いてありますので、是非どうぞ(^_^)
[追記ここまで]
Sonyのマーケティング担当副社長トッド・シュレーダー氏は
一方で同氏は、「iPodは高価なデバイスだ。Connectならば、収入や技術の好みにかかわらず、対応するデバイスが必ずある」と語っている。
ソニーは今年中に米国でウォークマンブランドのデジタル音楽プレーヤーを700万台販売したい考えだ。
と述べているので、これからSony Connect対応の何らかの仕組みを備えたMDやCDが出てくるのでしょう。NetMDプレーヤーみたいなものでしょうか。iTmediaによると「ITmediaニュース:ソニー、CESで音楽サービス「Connect」と新ガジェット発表」の記事において、
4種のHi-MDプレーヤー、2種のNetMDプレーヤー、フラッシュメモリベースのプレーヤー、8種のATRAC CDプレーヤー
を発売するとのことです。
なんにせよ、日本国内でサービスが始まるには随分と時間がかかると思いますので、しばらくはiTunesMusicStore等とともに、海外での動きを注視してみたいと思います。正直失敗するのが目に見えている気はしますが。
-関連記事———————————–
・それより気になるロシア発音楽ダウンロードサイト。アルバム1枚で、0.65ドル。もちろん合法。MP3Search.Ru Club
・RECO-PLAY.COM news: ソニー、米で音楽ダウンロードサービスを開始
・News:ソニー、独自のオンライン音楽サービスで「海賊」に挑む
・Microsoftも独自DRMで参入かMicrosoft unveils new antipiracy tools | CNET News.com
・ITmedia PCUPdate:ジョブズ :「iTunes Music Storeの成功は想像以上」??累計7000万曲を販売 (1/2)
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