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コラム:トランペットの種類について(キーの違いと仕組みの違い)

公開日: : 最終更新日:2014/01/13 トランペットコラム

Trumpet On A Standトランペットの種類、たくさんありそうですが、そうでもありません。ただ、ホルンやチューバ、ユーフォニウムなどに比べれば、多いほうでしょうか。

トランペットには大きく「キーの違いによる種類わけ」と「仕組みの違いによる種類わけ」の2種類があります。

ここからそれぞれについて、簡単にご案内していきます。とは言っても、本当にシンプルなものなんです…(^-^;

キーの違いによる種類わけ

キーの違いによって以下のようなトランペットの種類があります。ちなみに「キー」とは、その楽器が持っている「調」のことです。

例えば、一般的なピアノのキーは「C」ですこれは、ピアノで言う「ド」の音を弾くと、「C」という周波数の音が出るということです。対して、例えばもっとも一般的なB♭トランペットですと、トランペットで言う「ド」の音を吹くと「B♭」が出ます。つまり、ピアノとB♭トランペットで同じように「ド」の音を出しても、結果として絶対的に出てくる音(周波数)は違うということです。

なので、ピアノで言う「ド」の音をトランペットで出そうとすると、トランペットとしては「レ」の音を出さなければいけません。

これは、小中学校で言えば「ソプラノリコーダー」と「アルトリコーダー」の違いと同じです。ソプラノリコーダーのドを出すには、アルトリコーダーでは「ソ」の音を出す必要があります。これは、ソプラノがC調の楽器(C管)で、アルトがF調の楽器(F管)だからです。

このように、楽器というものはその楽器独自の「調=キー」を持っています。これは後から変えることは基本的にはできません。

なので、「キーがB♭のトランペット」「キーがCのトランペット」「キーがE♭」のトランペットなど、調によって楽器は異なります(^-^;

じゃあ、どれを選べばいいのか

Silver Trumpet Cake基本的にはトランペットは「B♭管」がほとんどです。
Jazzと吹奏楽なら、ほぼ100%です。

クラシックオーケストラでは曲によって「C管」「Es管」「A管(俗に言うピッコロトランペット)」を使うことがあります。D管なんかもあって、多分ドマイナーなものも入れれば、全部のキーあってもおかしくないかもしれないです。

どの管を買うかは、所属する楽団やバンドがあるなら、直接聞いてみてください。おそらくB♭管だと思います。

そういったものがなく、まずは一人でということでしたら「B♭管」これ一択です。楽譜もB♭管向けに作られているのが大半ですので、将来C管を吹きたいという方もまずはB♭管をおすすめします。

事実上のスタンダードです。私もトランペットはB♭管しか持っていません(オーケストラをやっていないからだと思いますが)。

ちなみに、レアですし実際に使われることはほぼないですが「アルトトランペット」「テナートランペット」も存在するにはします。

具体的に管によってどのように見た目が違うかはこちらのYAMAHAのサイトが分かりやすいのでお勧めです(^-^

▼トランペットの種類|はじめて楽器ナビ|ヤマハ株式会社
 http://www.yamaha.co.jp/product/wind/instruments/trumpets/navi/types.html

仕組みの違いによる種類わけ

続いて、仕組みの違いによる分類です。これは大きく3種類+αしかありません。
なぜプラスアルファなのかというと、非常に特殊だからです、よく年末にNHKなんかで見ますが…

1.ピストン・トランペット

trumpet 2いわゆる「トランペット」です。

ピストンバルブというものを使って内部の管の長さを変化させて、さまざまな音を出せるようにしています。ピストンは一般的に3つですが、たまに4つのものがありますが例外です。

ただ、Es管やピッコロトランペットなど、管長の短い楽器は音の関係で4本目がついていることがあります。また、フリューゲルホルンでは、細かいピッチをあわせるために4本目がついていることも少なくありません。

この後に出てくるロータリートランペットに比べて

  • 音の切れ目がはっきりしている(仕組みとしてさせざるを得ない)
  • 音に指向性があるので、他の楽器と良くも悪くも混ざりづらい。
  • 壊れづらい

などの特徴があります。

2.ロータリートランペット

ロータリーバルブという、ホルンなどで使われているものと同じ仕組みで管長を変化させ、さまざまな音を出すタイプです。オーケストラで専ら使われます。

テナーバストロンボーンやバストロンボーンの後ろのバルブと同じ構造ですね。

ピストントランペットと比べて音に柔らか味があり、混ざりやすいのでオーケストラで使われます。特にドイツ系で使われやすいです。ちなみに逆に大きな音を出すと、良くも悪くも割れた音になります。

ピストンと90度持つ向きが逆なので、パッと見分かりやすいです。

また、ちょっと手入れが大変なのと、楽器がピストンより高めです。

ちなみに、細かい分類としてヘッケルタイプですとか、ベルリンタイプなどがあります。この辺りは以下のサイトをご参照ください。

▼山野楽器WindCrew – ロータリートランペットの基礎知識

▼ジャパンロータリートランペットセンター

3.ナチュラルトランペット

ナチュラルトランペットについては、私も吹いたことがないので分からないのですが、ものはローマ時代くらいから存在する、ピストンもロータリーも何もついていないトランペットです。年末のニューイヤーコンサートで一番後ろに立っていることがままあります。壮観です。

そのため音も、そのトランペットが持つキーの倍音列しか出すことはできません。(その辺りを何とかしようとした結果、ピストンやロータリーが生まれました)現在は国内ではYAMAHAで製造されていたかと思います。

詳しくは以下のページをご覧ください。

▼Natural Trumpet
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tp0614/newpage10.html

ナチュラルトランペットはベルも少し小さく、大きな音もオーケストラの中で良く響き、ffも弦楽器とボーイングに合わせたスピードで演奏できます。

 ▼Toshi TP Atelier : ナチュラルトランペット
http://www.toshi-tp.com/cgi-bin/WebObjects/118362a7160.woa/wa/read/1183631443a_1/

近年、モダン楽器のオーケストラでも、モーツァルトやハイドンなど古典のレパートリーでバロックトランペットを使うケースがありますが、私の所属している山形交響楽団でもこれまで2度ほどナチュラルトランペットを本番で使用しました。私の所有する楽器は、トーンホールがないために音程や音色の微調整が困難なことから、亀山さんにカスタマイズをお願いしました。

4.スライドトランペット

これはもう、どちらかというと色物なのかもしれませんが、小さなトロンボーンだと思っていただければと思います。

ソプラノトロンボーンとほぼ同義です(ちょっと違うみたいですが…)
実際にどういうものかはこちらの動画などを見てもらうのが、いいかと思います(^-^

これは、ナチュラルトランペットにスライドをつけた、異色同士の組合せですね…

まとめ

といったように、キーによる違いと仕組みによる違いの2種類が絡み合っています。

今からトランペットを始めよう!という方は、とりあえずB管でいいと思いますよ(^-^

なんとなく眺めてみたいという方は、管楽器店のホームページを見るといいかなぁとおもいます。

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